Home » 今日の1冊 » 【今日の一冊】アルゴリズムが世界を支配する

【今日の一冊】アルゴリズムが世界を支配する


FavoriteLoading保存する

51xAj4ryl5L

本書の紹介

 「9ミリ秒vs8.5ミリ秒のために年間25万ドル。人間には、不可能なミリ秒、マイクロ秒の取引。ウォール街にいるのはトレーダーやMITを持っている人間ではなく、プログラマーや数学者も多い。そういう彼らがアルゴリズムを作り効率化し、利益を得ようと画策する。『アルゴリズムが世界を支配する』には映画のシナリオやプロットの段階で「この作品がヒットする確率」をはじき出すアルゴリズムや、過去のクラシックの名曲をヒントに新曲を作り上げるアルゴリズムが登場する。チェスのチャンピオンと戦うアルゴリズムは有名だが、今やポーカー(機械なら理不尽にも思える人間的な駆け引きに伴うブラフすら)を行えるアルゴリズムが開発されている。」邦訳初出は、2013年10月8日リリース。電子書籍化は同年10月10日。著者クリストファー・スタイナー自身、エンジニアであり、『フォーブス』や『シカゴ・トリビューン』でテクニカル・ライターを務めた経歴の持ち主です。

全てはビット化され、演算され、マクロ化される

 本書を読んで強く感じたのは、現代において、コンピュータ・サイエンスを習得した人間が最もカネを稼ぎ、世の中を変えていくだろうということです。それは、コンピュータ・サイエンスを習得した人間が自身の『会社』でのシゴトに実はまったく縛られていない、ということに気がつけるか、ということでもあるでしょう。本人が興味を持てば、多種多様な分野で驚くような『作品』を生み出すことが、彼らには可能なのです。アルゴリズムによってあらゆる事象は全てビット化され、演算され、マクロ化されます。『人間』に代表されるようなアナログなモノをいかに数値化するか、ということも興味深いです。

止められない「アルゴリズム」の流れ

 医療、テロ対策、お見合い、野球、外交、チェス、賭け、営業、ソーシャルネットワーク。近年のアルゴリズム開発の進展と活用及びその背景にあるコンピュータの処理能力の劇的な向上によって、プログラムが自動で判断を下せる領域は次々拡がっています。しかしアルゴリズムに依存した社会は、思わぬリスクも抱えています。ちょっとした欠陥から株式市場が大混乱に陥ったり、ネット上で売りに出されている何の変哲も無い商品に突然高値がついたりします。従来あまりに非合理で人間的で自動処理のロジックにはなじまないと思われていたような分野でさえも、いまや人間だけの聖域ではなくなりつつある状況が出現しつつあることに驚かされます。利用する側に立てば、さまざまな点で利便性が高まる一方で、機械によってホワイトカラーの職が奪われるということがSFの世界のことではなくなりつつあります。当然、優れたアルゴリズムを生み出せるスキルを持ったエンジニアは、当面引く手あまたになることが予想されています。一方で著者は、過度にアルゴリズム依存が進んだ社会に対する警鐘を鳴らしてもいます。この流れがさらに進んだ未来の世界は一体どのようになるのだろうかと、考えずにはいられません。

 

*ここから先は会員専用となります*

ZUU Advisors Supportにアクセスいただき、ありがとうございます。
誠に申し訳ございませんが、コンテンツをご覧頂くには会員登録が必要です。

会員の方は下記[会員の方へ]よりログインください。
会員でない方は下記[新規会員登録]から登録ください。 ※ご登録は無料です。

ログイン
 ログイン状態を保持する  
新規ユーザー登録
*必須項目

This post is password protected. Enter the password to view any comments.